文法不要?独学でTOEIC970点獲得の経験者が教える英語学習

 

英語習得に当たって最近文法が悪者扱いにされる声をよく聞きます。

「日本人は文法にばかりこだわって間違いを恐れるからいつまでも英語ができるようにならないんだ」

「文法重視だったこれまでの学校教育に問題があった。今後はコミュニケーション力を鍛える授業に力をいれていくべきだ」等々。

 

本当にそうなのでしょうか?

 

自分の経験から言えること

 

私が最初に英語の勉強を始めたのはもう40年も前の頃です。公立中学校に入り、学校での授業が英語との出会いでした。私が受けたのは今批判の的になっている「英語のできない日本人」を作ってきた「文法重視」の授業ということだったのでしょう。

 

授業では、先生がまず文法事項の説明をし、その後教科書の英文を先生の後について発音したりしながら説明された文法が実際の英文でどんなふうに使われるかを学んでいくような、そんな授業だったと記憶しています(おぼろげですが)。そして会話の練習は全くありませんでした。

 

でも、振り返ってみて、あの頃学校の授業できちんと文法を学んだおかげで、その後つまづくこともなく今でも英語の勉強を続けていられると思っています。

 

もし文法抜きに英語を習得しようとしたら?

 

もし文法を学ばずに英語を学ぼうとしたらどんなことになるでしょうか。

私達が日本語を覚えたように、さまざまな英語に触れることによって、実践の中で文法も自然に覚えていく・・・そんなことが可能でしょうか?

AIなら、大量の英文をインプットすることによって法則を見出していくということができるのかもしれません。でも、人間が同じことをやろうとしたらどれだけの量の英語に触れなければならないのか想像もつきません。

 

「ネイティヴは生まれたときから英語に触れるうちに自然に正しい英語が話せるようになるではないか」と主張する人もいますが、日本に住む私達がネイティヴと同じレベルで英語に触れることは不可能です。

 

彼らは生まれた瞬間から英語で話しかけられ、その後見るもの聞くものすべて英語、自分が何か言葉を発すれば誰かが反応してくれて自分の言葉遣いが合っているのかどうかその都度判断できる・・・こんな環境は我々日本人には到底望めません。週数時間、あるいは頑張って毎日数時間英語に触れたところで、ネイティヴが育つ環境に比べれば雲泥の差です。

 

そんな私達が英語を学ぼうとする時、やはり文法は大きな武器になります。まず最初に英語の仕組みを知った上で、実際の英文に触れる。スポーツで言えばまず正しい「型」を習った上で実践的な練習を行うのと同じことです。結局文法を知っていることが英語上達の近道になります。

 

まずやるべきこと

 

もし中学校、高校で習った文法に不安があるという方は是非おさらいをして、基礎的な文法事項は一通りマスターしましょう。

 

本当は中学・高校で習った内容をきちんと学び直せれば言うことありませんが、内容の細かさに嫌気が指してしまう可能性もありますので、社会人向けに書かれた英文法おさらい用の本を使うのがいいかと思います。

 

ビジネスコミュニケーションでは文法が大切

Photo credit: Das Fotoimaginarium on Visualhunt / CC BY

 

ビジネスで英語を使う場合、会話以上に文書でのやり取りをする機会が非常に多いと思います。

 

文書は会話と違い、形として残るものですので、正確な英文が書けることは信頼関係を築く上でも重要な要素です。特に、ビジネス用途では「受動態」、「仮定法」、「分詞構文」が使いこなせないと文章自体が非常に稚拙なものになりがちです。

 

ビジネスコミュニケーションにおける婉曲かつ丁寧な表現を適切に使うためには、この3つの文法事項がポイントになります。よく「中学英語で十分」なんていうタイトルの英会話本を目にしますが、ことビジネスにおいては中学英語ではかなり限定的なコミュニケーションしか取れません。

 

分詞構文は会話でも使う

「分詞構文」というと拒否反応が出てしまう方もいるかと思います。私が受験生の頃は、周りの友達の中には分かりにくさに対する負け惜しみか、「分詞構文なんてややこしいもの会話で使うわけない」などと言っている人もいました。

 

でも、分詞構文は会話の中でも使われます。

例えば、クリント・イーストウッドの代表作と言える映画「ダーティ・ハリー」。主演のハリー・キャラハン刑事は犯罪者相手に凄む時はこんなことを言っています。

「Being this is a 44-magnum, the most powerful handgun in the world and would blow your head clean off, you should ask yourself one question, ‘Do I feel lucky?’…」

(「これはマグナム44って言う世界一強力な拳銃でお前の頭なんかきれいに吹っ飛ばすだろう。だから考えてみるんだな。『俺は今日ついてる気がするか?』ってな・・・)

 

最初の「Being」が「原因・理由」を表す分詞構文の用法ですね。これを理解していないと恐らく、この台詞を聞き取ることもできないでしょう。

 

おわりに

Photo credit: Brian J Kelly on Visualhunt.com / CC BY

 

このように文法は英語を習得する上での基礎であり、英語でコミュニケーションを取る上でも重要であるとともに、自分の英語を振り返って向上させていくための手がかりにもなります。

 

私は英語で会話をした後、自分の言ったことを振り返って、「さっきの言い方は文法的に文章になっていなかった。きっと相手に不自然に聞こえただろう。これから気をつけなければ・・・」などと、次の改善に活かしたりしています。文法を理解していないと自分の英語が合っているのか間違っているのかの判断もできません。

 

英語を習得されようとする方は決して文法を軽視することなく、確実な知識を身につけてください。

 

 

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英語習得に当たって最近文法が悪者扱いにされる声をよく聞きます。 「日本人は文法にばかりこだわって間違いを恐れるからいつまでも英語ができるようにならないんだ」 「文法重視だったこれまでの学校教育に問題があった。今後はコミュニケーション力を鍛える授業に力をいれていくべきだ」等々。 本当にそうなのでしょうか?
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morinoue

森之上 雄一(もりのうえ ゆういち) 海外生活経験なし、仕事でも英語を使う機会はほとんどないという環境の中、独学で英検1級、TOEIC970点取得。英語学習の魅力に取り憑かれ、ライフワークとして「日本人としての英語力」強化に取り組み中。現在「DMM英会話なんてuKnow?」(https://eikaiwa.dmm.com/uknow/)アンカー、出版翻訳経験あり。現在BPO系企業に勤務中。
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