ゲーム好きの子にはプログラミングがおすすめ!不登校児の進学
文部科学省が平成29年度に行った調査によると、全国の不登校児童の数は、小学生で35,032人、中学生で108,999人、高校生では49,643人となっています。※
不登校児童の数が飛躍的に増えるのは中学生ですが、小学生や高校生で不登校になる子どもも少なくありません。そのような不登校の子どもをもつ保護者にとって、子どもの進学や就職というのは大きな悩みのひとつではないでしょうか。
そこでおすすめしたいのがプログラミングです。なぜ不登校の子どもの進学・就職にプログラミングがよいのか。今回はその理由についてご紹介します。
※平成29年度「不登校児童等に関する文部科学省の調査」
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/30/10/__icsFiles/afieldfile/2018/10/25/1410392_2.pdf
なにが原因?不登校になる理由は十人十色
不登校になる主な原因としては、「イジメなどの対人関係トラブル」「学業不振」「進路に対する不安」「母親と離れることに対する不安」「校則をめぐるトラブル」などがあげられます。
また、神経を擦り減らす「クラス制度」や暗記偏重の「詰め込み教育」も、不登校の原因として考えられています。
このように不登校になる原因はさまざまですが、いずれにしても子供は学校に行くということを「耐えがたいほど苦痛」と感じて不登校になっているのです。
不登校になる子どもの多さを見れば、日本の学校制度に問題があるのは明らかです。子どもがのびのびと能力を伸ばせるよう、今、学校制度の改革が求められています。
とはいえ、すぐさま理想的な学校制度に変わることは期待できません。不登校の子どもの能力を無理なく伸ばす方法を、親御さんは自ら探し出す必要があります。
ネットやゲームばかりしている子にはプログラミングを検討!
近年、通信制高校が増えています。学校制度が合わない子どもに登校を強いるより、興味のある分野を学べる通信制高校へ進学させたほうがよい場合もあります。
今回おすすめしているプログラミングも、通信制高校で本格的に学ぶことが可能です。
不登校の子どもはパソコンやスマホに触れる時間が多くなりがちです。それを見て、保護者としては「遊んでないで勉強してほしい」と腹立たしく思うかもしれませんね。
しかし、不登校の子どもがプログラミングに興味を持ったことをきっかけに、進学・就職につながった例は多くあります。
もしお子さんが一日中ネットサーフィンやゲームをしているのであれば、プログラミングを学べる通信高校への進学を勧めてみてはいかがでしょうか。
私自身の不登校体験からアドバイスをさせていただくと、お子さんには「通学しないで好きなことを学べるし、高校卒業の資格も得られる」という感じで伝えるとよいかと思います。
あわせて、不登校から大学進学・就職した先輩の体験談なども伝えてみると、お子さんもより具体的に将来の自分の姿をイメージしやすくなるはずです。
不登校の子どもには、一人で黙々と作業することが苦にならないタイプも少なくありません。
そして、そのようなタイプにはプログラミング職の適性があると言われているのです。
小学校から不登校の子どもが慶應義塾大学に進学!
不登校の子どもには、本人の好きなことをさせてあげるのが大切です。
誰しも、好きなことには自主的に取り組むものです。そして、そのことが結果的に進学・就職へとつながっていきます。
一例をご紹介すると、集団授業に馴染めず小学校3年生で不登校になった大野智葵さんは、パソコンが好きで地元のプログラミング教室に通っていました。
その後、通信高校「コードアカデミー高校」に進学した大野さんは、プログラミングの専門知識をもつ仲間に刺激を受け、本格的にプログラミングを勉強するため慶應義塾大学に進学しました。
また、学校の窮屈な雰囲気と詰め込み教育に嫌気が差して、中学校1年生から不登校になった吉開拓人さんは、1年間ずっとゲームをしていました。
父親の「そんなにゲームするなら自分で作ってみれば?」という言葉をきっかけにプログラミングの勉強を始め、通信高校「コードアカデミー高校」に進学しました。
吉開さんは現役高校生エンジニアとしてIT企業「株式会社ウィンクル」で働くかたわら、受験勉強にも取り組み、慶應義塾大学に進学しました。
大野智葵さんの体験談
https://withnews.jp/article/f0181105000qq000000000000000G00110101qq000018208A
吉開拓人さんの体験談
https://woman.excite.co.jp/article/child/rid_Hnavi_35025572/
https://h-navi.jp/column/article/35026360
不登校の子どもの自己肯定感を高めるのがカギ!
不登校の子どもは、登校できない自分を責めたり、両親への引け目から部屋に閉じこもったりしがちです。
学校教育に嫌悪感を抱く子どもに登校を強いると、事態が悪化しかねません。追いこまれた子どもが自暴自棄になって家庭内暴力に走ったり、完全に引きこもりになったりする危険性があります。
事態を好転させるためには、子どもの興味がある分野を特定して、それを応援してあげるのがカギです。
たとえばゲーム好きな不登校の小学生に父親がプログラミング学習をすすめたところ、ゲームを作る楽しさを知り自己肯定感も高まった、という事例があります。
また、小学校6年生から不登校になった若山拓実さんは、機械に興味がありました。子どもの興味を伸ばそうと考えた母親のすすめで「LITALICOワンダー」に行ったところ、ロボット製作に熱中するようになりました。
それまで父親や母親と一緒でなければ外出できなかった若山さんですが、「LITALICOワンダー」に通い始めてから、一人で通学できるようになるまでなったといいます。また、スタッフと交流するなかで、失敗を恐れず挑戦できるようにもなりました。
若山さんは現在、機械全般について学べる高校への進学を目指しています。
まとめ
以上、不登校の子どもの進学・就職にオススメのプログラミングについてご紹介しました。
不登校の子どもは日本の学校教育が合わないというだけで、登校している子どもに比べて能力が低いというわけではありません。
現役高校生エンジニアとして活躍していた吉開拓人さんのように、興味のある分野を特定して能力を伸ばすことができれば、社会で活躍することができます。
通信制高校には多彩なコースがあります。
子どもが通学したがらない場合や全日制に希望するコースがない場合は、ぜひ通信高校に進学させることも検討してみてください。

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